ぺいちゃんねる硬水編

続いてはこちらの曲。

サブスクにない!#1 篠原ともえ「an Audio」

こんにちは〜。
今日過去の音楽再生回数ランキングを振り返っていたら、もう4年間もサブスクリプション・サービスを利用していることに気がつきました。

はじめの頃は、俺は「円盤派だ!」なんて言い張って、「使いづらかったらすぐにやめてやる!」なんて言い方をしていたことも懐かしいです。(ダメ大人)

 

まぁ実際は、とっても便利なサブスク。
いまじゃこれなしの音楽鑑賞は考えられません。

でもね……。
あるんですよね。
”サブスクにない楽曲”が!!!

あるとかないとかややこしいですが、そういうサブスクにない、CDやレコードからとりこむしかない音楽はいまの時代もたくさん存在しています。
そういう音楽って、聴くのも億劫になってきていますし、なによりひとに薦めることが難しいですよね。

しかし、ブログに書いてネットの海に放流すればきっと世界の誰かひとりくらいは聴いてくれるだろう。

そんな願望を胸に、これから勝手に初連載企画を始めます。
タイトルは「サブスクにない!」、そのまんま!


サブスクにない、の基準は業界でもアーティスト還元率が最高水準なことでおなじみ?の

Apple Musicです。Spotifyじゃないんだ、って感じですが、自分が使ってるところでやっちゃいます。
すんません。


#1は、10年前に当時の友人から教えてもらった篠原ともえの名曲、「an Audio」です。

 


【楽曲データ】

f:id:peiqn:20230320191454j:image

2000年5月24日発売
レーベル Dream Machine
篠原ともえ作詞
ミト(クラムボン)作曲
ホッピー神山編曲


【楽曲について】

ミトが提供しているだけあって、クラムボンの音楽性に近い、深く鳴る鍵盤の音とチャーミングなメロディが特徴的な美しいポップス。浮遊感のある電子音はアレンジャーの色でしょうか。強烈に2000年を感じさせる音です。


ジャケット写真からわかるように、この頃には篠原ともえは脱シノラーを経て、割とナチュラルにおしゃれな外見になっています。当時の「H」(rockin’ onが出版していた雑誌)のビジュアルに通じるところがありますよね。

しかし、この頃の篠原ともえは唯一、正当に評価を受けていなかった時期でもあります。
奇天烈なキャラクターで一世風靡したシノラー時代、服飾の才を開花させ松任谷由実のコンサート衣装をデザインするなどして、衣装デザインで注目を集める現在と違い、メディアで取り上げられることもほぼないと言えます。


それにも関わらず、1998年リリースのアルバム「MEGAPHONE SPEAKS」や1999年リリース「DREAM & MACHINE」では山本精一、岡本徹、小西康陽バッファロー・ドーターなどからの提供を受けています。著名ミュージシャンによるタレントへの楽曲提供は当時の邦楽界の最大の良心。ミュージシャンたちの良さがちゃんとわかるかたちで制作されていますし、なにより!篠原ともえの歌唱がきれいなのです。


ファルセットで掠れる声に、シノラーなお茶目さが残っているのが素敵。
このままCD円盤に封印されたまま、どんどん聴かれなくなっていくのは惜しいと感じさせる1曲です。

 


www.youtube.com
▲公式MVもあがってない状況


【音源を手に入れる方法】

シングル「an Audio」
ベスト「篠原ともえ✩ALL TIME BEST✩」(2017)
コンピ「mito archive 1999-2010」(2010)

【なぜサブスクにないのかを考える】


この記事を執筆した時点でApple Musicでは「篠原ともえ」の項目がなぜか3つもあります。
ひとつは松田聖子シェリルクロウのカヴァーのみのページ。
もうひとつは2005年にリリースされた「✩遊FEVER✩」のみのページ。こちらはどちらというとかつてのシノラー的なアプローチ。アニメ『金色のガッシュベル!!』のエンディング・テーマだったそう。
もうひとつは「スーパーモデル 15th Anniversary Edition」のみのページです。


これまで何回か検索したことがありますが、「an  Audio」が登録されたことはないはず。

確認できていなかっただけかもしれないけれど……。


本作を当時リリースしたDream Machine、色々断片的な情報をつなぎ合わせて推理するとおそらくワーナーミュージックジャパン内レーベルだと思われます。99年のミニ・アルバムのタイトルから、篠原ともえにフォーカスを当てたレーベルだったかと思われます。


「ALL TIME BEST」はレーベルの垣根を超えて、「スーパーモデル」期と同じくソニー・ミュージックからリリースされているので、サブスク配信されていない理由はDream Machine時代の幅広い提供ミュージシャンに、CDではなく"サブスク配信"の観点で再びコンタクトをとるのが難航しているからかも……と推測しました。権利関係や各々のサブスク観かなと。

ここらへんの権利関係を調べるのはなかなか骨が折れますね。
ちなみに「✩遊FEVER✩」はポニーキャニオンからリリースされています。

【さいごに】

突然はじまったこの企画は、こんな風にサブスクにない、円盤のまま世間から消えていきそうな名曲をフィーチャーしたいとずっと考えていたものです。これからも思いつく限り、長くたくさん紹介していけたらと思います。

たまにサブスクにあるけどあんまり聴かれていなさそうな曲も紹介したいと思います。

それでは!